
プロフェッショナルWebデータベースプロデュース
Web制作とデータベース開発の総合的な仕事の進め方を解説する本。
- 著者:木下雄一朗
- 出版元:株式会社SCC
- ISBN:4-88647-225-7
- 価格:¥ 2,520


<以下、書籍まえがきより引用> はじめに
「プロフェッショナル・Webデータベースプロデュース」という標題で書籍執筆の依頼があった時、「これは非常に時期を得た、必要とされているテーマの本だな」という思いを持ちました。 というのは、最近、Webデータベースのサイト構築の仕事で共同作業している企画会社の方から、「最近はデータベース抜きのWeb案件はあまりないほどニーズがあるのだが、技術的なことが分からないので、そもそもどう提案して良いか見当がつかない。うちのスタッフにデータベースに関する講習会を開いてほしい」という要望があって、質疑応答形式の講習会を行ったばかりだったからです。 これ以外にも、印刷会社、デザイン会社、コンサルティング会社など、様々な業種の会社から「自分のクライアントからWebデータベースを構築したいと要望を受けているが、どのように仕事を頼めますか?」といった問い合わせを、メール、電話などで度々受けるようになっています。 これらの問い合わせに共通しているのは、「今までは企画書、提案書が書けて、デザイナーがいればWebの仕事を遂行できたのに、データベース開発という畑違いの技術が必要になって、仕事の進め方や必要な人材などが分からない」という戸惑いの気持ちです。 そういった情報を求めても、専門化が進んできている現場では総合的なプロデューサを見つけるのは容易ではないし、本屋に行っても、HTMLやCGIなどの技術関連書籍やインターネット・ビジネス、マーケティング関連の書籍はあふれているが、肝心の仕事の仕方に関する書籍は見あたりません。 つまり、現在はWeb制作とデータベース開発を含むようなプロジェクトは、現場レベルでの試行錯誤の積み重ねで運用するしか手だてがない状態なのです。 こういった状況を日頃から痛感していたので、この本の趣旨を聞いたときに直感的に書き出しの部分に書いたような感想を持ったのです。
さて、この本は下記のような方々を主な対象に想定しています。
「データベースを含むWeb制作を要望、依頼されているが、どう取り組んでよいか悩んでいる人」 「すでにWebデータベースの仕事を受託して、トラブルに遭遇している人」 「Webサイト制作について学んでいる学生や、独立のために情報収集中のWebデザイナー」 「WebプロデューサまたはWebプランナーを目指している人」
実際には、ソフトウェア開発がメインの会社がWebを含む案件を受託した場合、コンサルティング会社などWeb制作、データベース開発のどちらのスキルもない会社がクライアントの窓口になってWebデータベースの開発を行う場合、あるいは発注元になる会社の担当者など、様々な状況の関係者に参考にしていただけるとは思いますが、あまり立場を一般化しすぎると本のポイントがぼやけてしまうので、内容を自分の立場に適用する作業は読者の方にお願いしたいと思います。
また、ソフトウェア開発会社で実務を管理している私が、この本を執筆する意味は、実際の現場で起こる出来事、理屈を超えた心理的な駆け引きなど、実話や体験にもとづいた情報を提供することにあると思います。 この種の情報がほとんど存在しない状況では、基本となる知識を中心に構成することも重要なことなので、目次で章となるような内容は体系立てて構成し、網羅しきれない内容はコラムという形で随所に差しはさんでいきたいと思います。
この本が、ビジネスとしてWeb、そしてデータベースに関わる方々に有益な情報を提供し、ビジネス発展の一助になれば幸いです。
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■第1章 インターネット・ビジネスの状況
- インターネット・ビジネスの状況
- イントラネット利用もさらに拡大
- ビジネス利用はWebが中心
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■第2章 Webデータベース構築という仕事
- なぜWebにデータベースが必要なのか
- Webデータベースとは
- Webデータベース構築のプロデュース
- Webデータベース・プロデューサに特に求められる能力
- 仕事としての魅力
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■第3章 Webデータベース構築のワークフロー
- 企画・提案段階
- 仕様確定段階
- 契約段階
- 開発段階
- 運用&アフターフォロー段階
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