「Barcode Express」を活用したバーコードによる学生管理システムの導入で、学生の出欠確認を省力化。同時にメンテナンス負担の軽減と導入コスト・管理コストの軽減も実現しました。
外観もスタイリッシュ、データベースの安全性にも配慮されています。
 |
|
学生の出席確認を瞬時に行い、更にメンテナンス負担を軽減
|
学校法人専門学校 東洋美術学校 |
|
東京都新宿区富久町2-6 |
|
1.開発の経緯について
|
|
学校法人専門学校 東洋美術学校では学生管理をファイルメーカーProで開発しており、学生証の発行からカリキュラム管理、出欠管理まで柔軟な一元管理が行われています。中でも学生の出欠確認方法は、学生数も多いため簡単で確実な処理の実現が求められていました。 これまでは、特注のバーコード読取り機で学生証のバーコードを読取っていましたが、メンテナンスを軽減するために、同様の機能をもった汎用のバーコード読み取り方法を探していました。 |
2.開発ポイント
|
|
- 駅改札を通過するように、多くの学生が瞬時に出席の取れる方法の実現。
- 市販されている汎用機器の組み合わせによるコスト削減、メンテナンス省力化の実現。
- デザイン学校に相応しいスタイルの実現。
開発時の注意事項としては次の点があげられました。
- 既存学生管理と併用するため、ファイルメーカーでのデータベース共有が可能であること。
- データベースの安全性に配慮しつつ、職員の管理負担を軽減する。
これらをふまえ、既存の学生管理システム同様にファイルメーカーProで開発され、市販のバーコードリーダー使用を大前提とし、これまで同様の利便性や簡易操作も維持し、データベースの安全性に配慮する出欠管理システムが検討されました。
・バーコードリーダーとファイルメーカーの連携 東洋美術学校では学生証に学生番号バーコードを記載しているため、学生証を通すだけでバーコードが読み取れる市販の「バーコードスロットスキャナ」を使用 することになりました。「バーコードスロットスキャナ」とは、タバコより小さいの箱形に溝があり、その溝にカードを通すだけでバーコードを読み取る、カー ド用バーコードリーダーです。 その「バーコードスロットスキャナ」で読み取ったバーコード情報を、ファイルメーカーProへ追加するために選ばれたのが「Barcode Express」です。 br />
・出欠確認は学生証を通すだけ 学生証読み取り用に準備されたiMacから校内LANを経由し、ファイルメーカーServerで共有された出欠用データベースファイルを開きます。同時に ローカルディスクにインストールした「Barcode Express」を起動します。学生がバーコードスロットスキャナに学生証を通過させると、読み取ったバーコード情報はBarcode Expressを経由してLANで共有されたファイルメーカーデータベースに新規レコードとして作成されます。つまり、学生は学生証を「ピッ」と通すだけ で出席確認が完了し、まさに改札並の早さです。 また、出欠用ファイルは校内LANで共有されているので、リアルタイムの出欠確認が可能です。
・データベースの安全性 出欠確認用iMacは常時学生が利用するため、マウスやキーボードは配置しないことも決まりました。更にデータベースの安全性を確保するため、出欠確認用 ファイルはファイルメーカーDeveloperで作成したキオスクモードで使用し、メニュー等を隠して不容易なファイル操作が出来ないよう配慮しました。 このように、不容易な操作やデータの変更を排除することで、職員の管理負担の軽減も実現できました。
・Macintoshでの開発・運用 こうしたバーコードを利用するアプリケーションやデータベースは、Windows版はいくつかの選択肢がありますが、Mac版はほとんどないのが現状で す。デザインを教える東洋美術学校では授業にMacintoshを使用しており、LAN内のクライアントマシンもほとんどがMacintoshのため、管 理する職員の習熟度やメンテナンスの意味でも、Macintoshで使用できる「Barcode Express」は格好のツールでした。
・同じ設備を入学案内にも活用 また東洋美術学校では、学生向け出欠確認システムを一部カスタマイズし、出欠確認用の機器類をそのまま活用して、資料請求者向けオープンキャンパスの出欠 確認にも利用しています。資料請求のあった入学希望者にバーコードの印刷された仮学生証を発行して出欠をとり、実際の授業風景をデモ体験してもらうと同時 に、参加状況をリアルタイムで表示したり、その後の広報活動資料に活用しています。 |
3.システム概要
|
|
 |
サーバー用マシンではファイルメーカーServerが常時稼働し、学生データベース、カリキュラムデータベース、 出欠データベースなど複数のファイルがリンクを保ちながら、リアルタイムの情報を共有しています。そして出欠情報や成績情報を入力することで、各種証明書 などの事務処理や期末報告書を作成しています。 |